本に発生するダニのような虫とは?「虫干し」の方法などもご紹介!

本に発生するダニのような虫とは?「虫干し」の方法などもご紹介!

しばらく放置してしまっていた古本には、気づかぬうちに虫が住み着いていることがあります。本に発生する虫は、本の紙を食べてしまったり、健康被害の原因になったりする危険性があるため、事前の対策が重要です。

そこで今回は、古本に発生する虫の種類や被害、駆除方法や予防法について詳しく解説します。この記事を参考に、ご自宅の本を虫の被害から守りましょう!

古本に発生する虫の種類

①チャタテムシ(茶立虫)

チャタテムシは、淡い褐色で、体長約1mmの虫です。古い本によく発生し、シラミの仲間であるため、別名を「本シラミ」ともいいます。

見た目がダニと似ていることから間違われやすいですが、本来ダニは肉眼では確認できないほど小さな虫です。そのため、肉眼で見てダニのように見える虫は、ほとんどの場合チャタテムシです。

チャタテムシはカビやホコリを好み、高温多湿な場所に発生しやすいという特徴があります。

チャタテムシ(茶立虫)という名前は、たくさん集まると茶筅でお茶を点てる時のような音を出すことに由来しています。

②シバンムシ(死番虫)

シバンムシは、体長が約2mmの虫で、赤褐色のぷっくりとした見た目が特徴です。メスのカブトムシやカナブンなどによく似ています。

本だけでなく、建物の建材や食品などにも発生する害虫として有名で、トンネルを掘るように食べ進めていく特徴があるため、本をボロボロにしてしまう厄介な存在です。

シバンムシ(死番虫)という名前は、コチコチという音を鳴らし、その音が死を予兆させるようであることに由来しています。

③シミ(紙魚)

シミは、体長が約1cmの虫で、平らな体に3本の長い尾と細長い触角があるのが特徴です。

紙がかなりの好物であることから、本の大敵としてよく知られており、障子や掛軸などにも発生しやすいです。

シミ(紙魚)という名前は、その名の通り紙が好物で、その上を魚が泳ぐように動く姿や全身が魚の鱗のような鱗粉で覆われていることに由来しています。

古本に発生した虫が原因で起こる被害とは?

チャタテムシ、シバンムシ、シミは、かゆみの原因となったり、人を刺したりするようなことはありません。しかし、その死骸がアレルゲンとなり、アレルギーを引き起こす可能性があります。

そういった健康被害を防ぐためにも、これらの虫が発生した際は早急に駆除すること、また、発生を未然に防ぐ予防対策をしっかり行うことが大切です。

虫の駆除方法

古本に虫が発生してしまった際には、以下のような駆除方法が挙げられます。

  • くん煙剤を使用する
  • コロコロやガムテープでくっつける
  • アルコールスプレーを噴射する
  • 殺虫スプレーを噴射する
  • 虫干しをする

中でもおすすめの「虫干し」について、次項で詳しくご紹介します。

駆除方法でおすすめの「虫干し」とは?

虫干しとは、本を日光に当てて風通しを良くすることで、虫を駆除する方法です。本が汚れてしまったり、薬剤の臭いが付着したりすることもないため、数ある駆除方法の中でも特におすすめの方法になります。

また、虫干しは既に発生している虫の駆除だけでなく、予防にも効果があります。そのため、普段から定期的に行うのが理想です。

虫干しのやり方

虫干しは、天気が良く湿度が低い日に行のが効果的です。予防として定期的に行うのであれば、9~11月の秋晴れの日に行うのがおすすめです。

①本棚のホコリを掃除する

まずは、本棚を軽く掃除します。乾いた布などで、ホコリが舞わないように慎重に拭き取っていきましょう。

②本自体のホコリを掃除する

次に、本を一冊ずつ取り出して、同様にホコリを拭き取ります。この時、本の上部・下部・帯・表紙にホコリが付きやすいため、重点的に取り除くようにしましょう。

③本を風通しする

窓際の床に新聞紙を敷き、その上に本を一冊ずつ立てて並べていきます。複数回ページをパラパラとめくってから立てて、日光と風を当てながら1~2時間放置しましょう。

駆除の際に気を付けたい注意点

もし、アルコールや殺虫スプレーを使用して駆除する際には、少し距離を離して使用するように注意しましょう。本に発生する虫はかなり小さな虫になりますので、噴射の勢いで吹き飛んでしまう可能性があるためです。

また、掃除機で吸い取って駆除しようとする方も多いのですが、この方法はおすすめできません。なぜなら、掃除機で吸い取っただけでは虫はまだ生きており、駆除できていないからです。最悪の場合、掃除機の中で増殖してしまうことも考えられるため、他の方法で殺してからその死骸を片付けるのがおすすめです。

古本に虫がつかないようにする予防策

①虫が発生しやすい環境をつくらない

本に発生する虫には、風通しが悪く高温多湿で薄暗い場所を好んで発生する、カビやホコリをエサとしているという特徴があります。
そのため、普段からカーテンを開けて日光を取り入れ、部屋の中を換気すること、定期的に本を保管している場所付近を掃除することがとても大切です。

また、梅雨のタイミングなど湿度が高くなりやすい時期には、除湿器やエアコンの除湿モードなどで対策をするのもおすすめです。

②本の保管場所に注意する

本を保管する際は、必ず本棚やケースにしまってホコリを被るのを防ぎましょう。また、足元など部屋の低い場所にはホコリが溜まりやすいため、本棚の低いところは定期的に掃除をして、清潔な状態を保つことも重要です。

③防虫剤を一緒に置いておく

本を保管する場所に、一緒に防虫剤を置いておくと、手軽に虫の発生を予防することができます。また、虫はラベンダーやペパーミントなど、ハーブ系の匂いを嫌う性質があるため、アロマを置いておくのも効果的です。

まとめ

長期間放置した本には、チャタテムシ、シバンムシ、シミなどの虫が発生し、本の紙を食べてしまったり、アレルギーなどの健康被害を引き起こす危険性があるため、駆除や予防の対策を行うことが重要です。

本に発生してしまった虫を駆除するには、殺虫スプレーの噴射やくん煙剤を焚くなどの方法がありますが、本に汚れや臭いが付着するのを防ぐためにも、虫干しが一番おすすめです。虫干しは、駆除だけでなく、虫の発生の予防にもなるため、定期的に行うのが理想です。

さらに、徹底的に予防を行うのであれば、虫の発生しやすい環境をつくらない、本の保管場所に注意する、防虫剤を本と一緒に置いておくなどのポイントに意識して取り組むのが効果的です。

この記事を参考に、本の虫対策について知り、大切な本を長持ちさせられるようにできることから取り組んでみましょう。

お気軽にお問い合わせください!

買取内容・量をお伝えいただくとスムーズです。

0120-301-788
電話受付時間 9:00~18:00

LINE・メールでのお問合わせは24時間受付中!

航海堂は全国古書籍商組合連合会加盟店です

古物営業法に基づき、下記の身分証明書によるご本人確認が必要になります

運転免許証、健康保険証、国民健康保険証、後期高齢者医療保険証、住民基本台帳カード(写真付)、身体障がい者手帳、日本国パスポート、生活保護受給証、在留カード、特別永住者証明書